子供の教育に、絵本の読み聞かせを大切にしているお母さん、お父さんは多いのではないでしょうか?
今回は、大人も引き込まれてしまう絵本を集めてみました。
いやだいやだの絵本(4冊セット) と あーんあんの絵本(4冊セット)
1969年初版発行以降根強いロングセラーを誇るこの作品達を、知っている人も多いのではないでしょうか。
そして、このロングセラーは単に子供の支持だけでなく、大人の支持により支えられてきたのではないかと思います。
一見、わがままを言う子供を諭す教養本のような流れなのですが、警告の仕方が斬新で、悪いことをしたらいけないよ、というストレートな勧善懲悪ではなく、話の最後をぼかすことによって読者(子供)に投げかけるような構造で、心に染みる内容です。
かく言う私も、寝ない子や風船猫、靴下などの行方が気になって仕方がない読者の一人です。
かがみのえほん きょうのおやつは
子供の向けの絵本には、子供を楽しませるための仕組みを盛り込んだ絵本ならではのしかけ絵本と呼ばれるものがありますが、これはそのうちの一つ。鏡面仕上げにされた見開きの片方のページを使うことで、立体的な表現を実現させた高度なしかけ絵本。大人もを思わずうなって見とれてしまう作品で、子供がいない方も芸術作品としても楽しんではいかがでしょうか?
ロールパンナの秘密
アンパンマンの準レギュラーどころか、しょくぱんまんをも超えるポジションにいるメロンパンナちゃんのお姉ちゃん誕生にまつわるストーリー。ロールパンナちゃんの生誕までの流れが一通りさらっと書かれていますが、かなり衝撃的な展開の連続で、どこから突っ込みを入れていいのかわからないことだらけなのに、それでいてストーリーとして完結しているという衝撃の作品。
作品の構造のバランス感覚が際立っており、神話的な体系をベースに、ジキルとハイドのサスペンスのエッセンスと、悪の組織に改造されながら正義に目覚めた仮面ライダーやサイボーグ009が抱える悲しみやアンチヒーロー像を盛り込んだ展開です。とても子供では理解しきれない詳細な設定を、アンパンマンの起承転結なテンプレートに可能な限り封じ込めた、スタッフの挑戦的なクリエイター魂を感じるエンターテイメント性の高い作品になっています。これがアメコミだったら今頃ハリウッドで映画化されていてもおかしくないような、子供では100%楽しめきれない作品です。